"牛ホルモン図鑑

【食感が豊か部門】

◎1.コリコリ(大動脈)
その名のとおり、コリコリとした食感です。
心臓近くの大動脈のため、「ハツモト」と呼ばれることも。

◎4.ハチノス(第2胃袋)
トリッパなど煮込み料理にも使われる部位。ほんのり脂の甘みが感じられます。
ふわふわとした食感を楽しむためにも、焼きすぎには注意!

◎5.ヤン(第2と第3胃袋のあいだ)
1頭から数百グラムしか取れない希少部位で、「ハチノス」と「センマイ」のいいとこ取りをしたような風味。
アワビのような強い弾力と、濃厚な脂の甘みが特徴です。

◎6.センマイ(第3胃袋)
味はすごくさっぱりで、細かなヒダのサクサクした歯応えが楽しめます。
食感は「ミノ」に近いですが、水分が多いので、「ミノ」よりプルプルしています。

◎8.サンドミノ(第1胃袋)
胃の壁のあいだに脂が“サンド”されているので、シャキシャキした歯応えと上品な甘みの両方が味わえます。
脂のない肉薄の部分は「ミノ」と言われています。
【肉っぽい味わい部門】

◎2.アブシン(脂付き心臓)
心臓のなかでも特にうま味の強い、脂ののった部分。
サクッとした歯応えと濃厚な脂のコクが同時に楽しめます。

◎3.ハラミ(横隔膜)
ホルモンであることを忘れそうなくらい、肉っぽい味わいが楽しめる部位。
ほどよい歯応えがありながら、カルビよりもヘルシーで柔らかいです。
【ジュワッとジューシー部門】

◎7.ギャラ芯(第4胃袋の上部)
肉厚で、上質な脂肪がたっぷり。
牛の胃袋4つのなかで一番味が濃く、かむほどにジュワッと肉汁があふれます。

◎9.コプチャン(小腸)
かみ応えたっぷりのプリプリ食感と、口いっぱいに広がる甘みが素晴らしい。
コラーゲン豊富・低カロリーだから、女性にも喜ばれそうなホルモンです。

◎9.マルチョウ(小腸)
「コプチャン」をゆでたもの。腸を裂かずに裏返しているから、脂のうま味がぎゅっと凝縮されています。
とろけるような食感とジューシーさに、病みつきになる人が続出。
豚ホルモン図鑑

【食感が豊か部門】

◎8.はつ(心臓)
筋繊維のシャキシャキした歯触りが楽しめます。
疲労回復や美容にも効果的なのだとか。

◎12.おっぱい(パイ)
プリッとした弾力がありながら、優しい歯触りです。
でも、味はしっかり。「ちちかぶ」ともいわれています。

◎13.ればー(肝臓)
栄養満点ながら、ちょっとクセがあって苦手な人も多いのがレバー。
豚のレバーは牛レバーよりも食べやすいとの声も。

◎14.がつ(胃)
脂が少なく、さっぱり淡泊な味わい。コリコリとした歯切れのいい食感です。
上質部は「がつ芯」として扱われます。

◎20.こぶくろ(子宮)
コリコリの食感と柔らかな弾力が同時に楽しめます。
火を通してクルっと丸まったら食べごろ。
【肉っぽい味わい部門】

◎1.たん(舌)
メジャーなのは牛だけれど、豚のたんも負けていません。
牛と似た食感ながら、脂肪が少なく、クドさのないうま味で食べやすいです。

◎5.こめかみ(こめかみ)
一般的に「かしら」と呼ばれる部位。
あごを動かす筋肉の近くだから、脂は少なくうま味は高く、しっかりとした歯応えです。
【ジュワッとジューシー部門】

◎6.Pとろ(首肉)
いわゆる「とんとろ」ですね。
とろのように脂がのってとろけるけれど、あとくちはさっぱりしています。

◎17.しろ(大腸・小腸)
もつの定番部位。かむほどに深い味わいを楽しめます。
「しろころ」は、大腸をぶつ切りにしたもの。

◎18.てっぽう(直腸)
豚の腸のなかでも、もっとも味がいいとされる部位です。
プルプルの脂とほどよい弾力を活かすには、焼き加減が大事!
マイナーな部位・これを頼めばホルモン通っぽいかも?
さてさて、部位に関してはこれだけマスターしておけば、戸惑うことなくオーダーできそう! でも、「ホルモン通」を気取るには、もうちょっとディープな部位も知っておきたいところ。
そこで、「ホルモンを知り尽くした男」高橋さん厳選のマイナーホルモンも一挙にご紹介しましょう。

◎15.ちれ(豚の脾臓(ひぞう))
僕は「優しいレバー」と呼んでいます(笑)。食感は「レバー」に似ていますが、「レバー」よりモチモチしていて、内臓の表面を覆う薄い脂肪層の甘みが味を引き立て、クセのないレバーといった風味なんですよ。

▲奥:ノドモト 中央:ノドガシラ 手前:ノドブエ
◎のどもと(豚の喉元)
弾力があり、かみしめるとジュワッと味が出てきます。「たん」の風味に脂の甘みが合わさったような味がします。
◎2.のどがしら(豚の喉元)
お肉なのにコリコリしていて、赤貝のような食感を楽しめます。「喉3種(のどがしら・のどもと・のどぶえ)」のなかでいちばん強く「たん」の風味を感じられます。
◎3.のどぶえ(豚の声帯)
柔らかく、キクラゲのような食感の軟骨です。「たん」のような味わいがギュッと詰まっています。その見た目から「くつべら」と呼ばれることもあるんですよ。

▲左奥:きかん 左手前:なんこつたたき 右奥:ハツモト 右手前:しきん
◎きかん(豚の器官)
ちょっとマニアックな部位です。「たん」から続く空気の通り道です。軟骨なので食感を楽しんでください!
◎なんこつたたき(豚の軟骨)
「たん」と「きかん」をつなぐ軟骨のプレートです。軟骨と肉が程よく合わさっているので、食感と味の両方を楽しめます。ホルモン通に人気がありますね。
◎7.しきん(豚の食道)
弾力のある食感のなかに肉っぽいうま味も感じられます。酒のアテにされるかたも多いですよ。
◎10.はつもと(豚の動脈)
食感がゴリゴリしています。「コリコリ(牛の動脈)」と食べ比べてみるのも楽しいかも!?

例えば牛の胃袋や豚の喉3種のように、「似通ったものでも、部位によって味の特徴はそれぞれ」と、高橋さん。
迷ったときや悩んだときは、店員さんに食べたい特徴を伝えてチョイスしてもらったり、盛り合わせなどで食べ比べたりすれば、自分好みの部位を見つけやすいそうです。
ホルモンは、焼き方だって大事です
これだけホルモンに詳しくなればオーダーは無問題!
ただ、いざ焼き始めて生焼けだったり黒焦げにしたりでは、「似非ホルモン通」の烙印を押されかねないですよね……。
というわけで、「ホルモンをおいしく焼くコツ」も伝授していただきました。
ホルモンをおいしく焼くコツ その①

▲生のホルモンはトングでもつかみづらいほどムニムニ

▲トングの開き具合の違いに注目! このくらい張りが出れば食べごろ
ホルモンは火が通るとパンっと「張り感」が出てきます。なので、トングで張り具合を確認しながら焼くと、ほどよいタイミングがわかると思います。その後の焦がし具合はお好みで。
「しっかり焼かなきゃ」って思って、結局いつも焦がしてしまいます(涙)。
これからは肉の「張り感」を目安にします。
ホルモンをおいしく焼くコツ その②

炭焼きの場合、一番均等に火が通る「真ん中」で焼いてください。
ただ、炎が上がったら要注意! 炎に包まれるとススがついて風味を損なってしまうので、ササっと網の端へ移動しましょう。
そこでまた炎が上がったら別の場所に移動して……の繰り返し。
ちょっと手間はかかりますが、炎にあてないほうがおいしく焼き上がります。
炎で炙るとおいしそうなイメージがあるけれど、逆効果!
火事の危険性も回避できますね。
ホルモンをおいしく焼くコツ その③

▲このくらいが返しどき
いじりすぎや放置しすぎはおいしさ半減の原因です。ひっくり返すタイミングは、片面に程よく火が通り、焼き縮みの起こる直前くらいがベスト。両面の焼け具合が近しく、かつ均等に火が通るよう適度にひっくり返すのがポイントです。
一つひとつを愛で切る気持ちが大切だそうです。
こればっかりは修業が必要そうだ……。
ちなみに、同じ部位でも切り方によって火の入り方が変わってくるので、均等に火が通る切り方をしているホルモン店がおすすめです。
コツ番外編

だいたいどこのホルモン店でも、塩やタレで下味をつけています。なので、焼けたら何もつけずにそのまま食べたほうが、部位本来の味を堪能していただけると思います!
タレつけちゃうと、どれも同じ味になっちゃいますもんね。
下味のつけ方でお店の個性が楽しめるかも!?
店長イチオシ! 絶対に食べるべきホルモンとは?
知れば知るほど奥深さを感じるホルモン。
そんなホルモンを知り尽くした高橋さんだからこそ思う、「絶対食べてほしい!」部位はどこなのだろうか?

そんな疑問を最後に投げかけてみると、帰ってきたのは「てっぽう」との答え。
豚の「ザ・ホルモン!」という感じで、豚ホルモンのうま味が堪能できる部位だと思います。ホルモンを語るなら、絶対に抑えておいてほしいですね。
そんな「てっぽう」をもっともおいしく味わうには……

①まずはタレをしっかり絡めて網の中央に置き、

②片面に程よく火が通ったら、再びタレに通して裏面を焼きます。

③ウナギのかば焼きのように、火が通るまで何度も何度もタレにくぐらせながら裏返すのです!

そうして丁寧に焼き上げられた「てっぽう」は、ふっくらと黄金色の輝きを放つ姿に!
表面はパリっとしているのに、中はふんわりと優しく繊細。
かむほどに香ばしいタレの味と脂の甘みが広がって、まさに絶品。
高橋さんのオススメに間違いナシ。これは一食の価値アリです。

ナゾ多きホルモンも、特徴がわかれば選びやすいし、似ている部位で食べ比べてみたり、それぞれが一番おいしく食べられる焼き具合を極めてみたりと、楽しみも広がりそうです。
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